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わが家の犬は世界一(ルー・シュエチャン、2002年、中国)
b0062149_27954.jpgレンタルDVDにて鑑賞。登録料を払っていないために公安に愛犬カーラを没収されてしまったラオ(グォ・ヨウ)。カーラを取り戻すために息子のリアン(リー・ビン)は警官の息子にかけあってみたり、ラオもカーラの親の飼い主ヤン(リー・チンチン)に登録証を借りてみたり、手をつくすもののうまくいかない。ラオの妻ユイラン(ディン・ジャーリー)はラオと独身のヤンが会っているのが気に入らない。そうこうしているうちに、カーラが処分場に連れて行かれるタイムリミットが迫ってくる・・

旅行記などを読んでいて、アジア、特に中国映画がとても見たくなり、試しにこの映画を選んだところ、生活感あふれる映像で大満足でした。塗装がはげてボロボロの建物や、安っぽいインテリア(息子リアンの部屋には日本のビジュアル系ロックバンドのポスターが貼ってあるのが面白い)、くたびれた生活用品など、こちらのツボを刺激するものばかり。北京では犬の飼育がそんなに厳しく規制されているとは知らなかったので、冒頭の場面は驚きでした。登録料が日本円で7万以上、というのも相当高い。そら皆登録せずに飼う訳です。ラオもあらゆる手をつくして登録料を払わずに犬を取り戻そうとしますが、そこへうまくいろいろな人間模様がからめてあります。息子リアンの話も面白いし、ヤンの存在も効いているし、それだけに結末がかなりあっさりしているのが物足りないです。

グォ・ヨウのくたびれた冴えない男ぶり、ディン・ジャーリーの生活に疲れた雰囲気、ちょっと寂しげなリー・チンチンと中心の3人は三者三様のよさがありました。警官役で「太陽の少年」のシア・ユイが出てましたが、立派に成長したものだ。今では売れっ子俳優のひとりになっているそうです。犬のカーラは雑種犬なんですが、取り立てて可愛くない&飼い主にすごくなついてもいない感じがおかしいです(笑)。
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by poyance | 2008-10-13 02:41 | 映画
イントゥ・ザ・ワイルド(ショーン・ペン、2007年、アメリカ)
b0062149_292951.jpg先ほどFBNに投稿しました。映画ではクリスと父親との関係がクローズ・アップされていましたが、これはショーン・ペンの解釈だそうで、このあたりは彼のの思い入れの強さが大きく働いているようです。私には「怒り」や「憤り」のようなはっきりとした理由というよりも、もっと漠然とした気持ちでクリスは旅に出たように思えました。その生き方に疑問はあるものの、クリス・マッキャンドレスという人物に興味を覚えたので原作本を読んでみて考えてみようと思います。

内容そのものはニュートラルな見方がされていたものの、監督の思い入れの強さのためか演出はところどころで過度に感情的になっているように思えました。音楽の使い方も少々くどく感じたし、クリスと家族の物語を並行させる編集にも難を覚えたし、もう少しシンプルに映画を作ればよかったかなと思いました。それからタイトルロール・・内容重視とはいえ、あまりにも無造作でもうちょっと何とかならんのか・・

家人がクリス役の俳優をどこかで見たと主張するので調べてみたところ、なんとエリーシャ・カスバート(「24」のキム)主演のお色気映画「ガール・ネクスト・ドア」に出ていた少年でした。「24」のレンタルDVDに必ず宣伝されていた映画だったので、そら記憶に残っていたわけですが、あまりにもイメージが違いすぎる・・

この映画には他にも「あ、あの・・」という俳優が多く出演していて、妹役のジェナ・マローンは「プライドと偏見」でリディア役だったし、トレイシー役のクリステン・スチュワートは「パニック・ルーム」でジョディ・フォスターの娘役だった女の子でした(実に雰囲気のある素敵な女の子に成長したものです)。極めつけはクリスに狩猟のやり方を教える男が、「トゥルー・コーリング」のデイビス役、ザック・カリフィアナキスだったことです。映画では顔がほとんどわからない人だったので、あとで気がついたのですが、好きな役者さんだけに、ここで見られて嬉しかったです。

letitia-618 さんも触れておられましたが、クリスを見ているとリヴァー・フェニックスが思い出されました。ヒッピーの両親に育てられた彼のことだから、生きていたらきっとクリス役をやりたがっただろうし、選ばれたら見事に演じていたことでしょう。また映画の内容からはガス・ヴァン・サントがイメージされてきて、もし彼が素朴なタッチで撮っていたらどうだったろうか、など考えてしまいました。奇しくも彼の次回作「Milk」に、ショーン・ペンとエミール・ハーシュは出演しているのです。2人のあり方がどんな感じなのかはやく観てみたいです。
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by poyance | 2008-10-11 02:36 | 映画
グリーンフィンガーズ(ジョエル・ハーシュマン、2000年、イギリス/アメリカ)
b0062149_20492987.jpgスカパー(シネフィル・イマジカ)から録画したものを鑑賞。心を閉ざして日々を過ごしている囚人のコリン(クライヴ・オーウェン)が、開放的な更生刑務所に移動させられてきた。同じ部屋にいたファーガス(デヴィッド・ケリー)にも冷たい態度を取っていたコリンだが、ファーガスが癌をわずらっていることを知り、次第に心を開き始める。園芸好きなファーガスからクリスマスにスミレの種をもらったコリンは、無造作にまいた種が春に花を咲かせたことに心を動かされ、それを知った所長(ウォーレン・クラーク)から庭造りを命じられる・・

まったく予備知識がなかったのがよかったのか、とても楽しんで観ることができました。言ってみればとてもたわいのない「ハートウォーミング」系の映画なのに、いかつい大男たちが花を愛でている姿を見ているだけでシミジミしてしまいました。所長さんも素敵な人だし、粗野なものの、囚人たちはみんな気のいい人たちばかり・・とはいえ実は彼らの多くは凶悪犯で、こんなに自由にさせてもいいのか、とか被害者のことを思ったら・・とかという考えも頭をよぎります。実際見た人の感想にもそういうのが多かったです。軽いタッチで進む部分が多かったので、彼らにもう少し自分の罪を改心させるシーンとかあったらまた違ったかもしれません。それから途中でいなくなってしまったトニーについても触れてほしかった。とはいえ好きな作品です。

クライヴ・オーウェンは色男な役よりこういう陰のある青年を演じているときが好きです。そしてファーガス役のデヴィッド・ケリー(「チャーリーとチョコレート工場」のおじいちゃん)の存在感が大きかった。彼とコリンのシーンは泣かせる場面ばかりです。ヘレン・ミレンももちろんうまかったけど、彼女は今になってはもう「女王様」にしか見えません・・
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by poyance | 2008-10-09 21:13 | 映画
リリィ(クロード・ミレール、2003年、フランス)
b0062149_2028648.jpgレンタルDVDで鑑賞。田舎の別荘で恋人リリィ(リュディヴィーヌ・サニエ)を主人公にして初めて作った映画を上映しようとするジュリアン(ロバンソン・ステヴナン)。しかし女優である母親マド(ニコール・ガルシア)から批判され、激怒したジュリアンは途中で上映をやめてしまう。リリィはマドの愛人で映画監督のブリス(ベルナール・ジロドー)に接近し、ブリスもリリィに惹かれるようになる・・

チェーホフの「かもめ」を脚色したものだそうで、読んだことがなかったため大まかな筋を後で知りましたが、演劇が映画に置き換えられたほか、物語もいくぶん変えてあります。話が進むにつれて、これは映画のための映画であることがはっきりしてきて、抽象的にすら思えます。これまでのミレール映画にあるような少年少女をみずみずしく描いたものを期待していたので、停滞したような雰囲気で進行する中盤から後半は少々つらかったです。

それを結局最後まで観られたのはやはりリュディヴィーヌ・サニエの魅力のおかげでしょうか。素直に生きている前半のリリィと孤独に苦しむ4年後のリリィとを自然に演じられる彼女はフランスの若手女優のなかで最も力あるひとりであろうし、実際に個人的に好きな女優のひとりです。ジュリアンやほかの人物を演じる役者が生理的に苦手なタイプが多かっただけに、彼女ひとりが浮き立って見えました。ただ終盤にミシェル・ピッコリが出てきたのはうれしかったけれど・・

芳しくないことばかり書きましたが、タイトルバック後の冒頭10分間の映像は大変すばらしいです。この調子で映画が進んでくれていたらよかったのに・・
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by poyance | 2008-10-09 20:46 | 映画


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