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読書記録 4ヶ月分
前にも書いたように、読んだ本それぞれの感想はなんだか書きづらいので、備忘録として題名を記しておきます。

b0062149_1515545.jpg4〜5月にかけては、再び金井美恵子月間となり、本屋とネットを活用して作品を集めまくりました。

『彼女(たち)について私の知っている二、三の事柄』
『目白雑録1、2』
『快適生活研究』 (以上朝日出版社)
『待つこと、忘れること?』
『切りぬき美術館 スクラップ・ギャラリー』(以上平凡社)
『遊興一匹 迷い猫あずかってます』(新潮社)

あまりの毒の強さに並行して読もうとしていた高橋源一郎の『ニッポンの小説』を断念してしまったくらいです。この中でも『快適生活研究』は、登場人物(特にアキコさん)のキャラクターが強烈で面白かったです。これは『彼女(たち)・・・』と同じく目白四部作の続編となる作品で桃子さんたちのその後もわかって楽しく読めました。しかし金井さんはハスミさんに甘くシマダさんに辛いのは何故? それも笑ってしまうくらい徹底してるし・・


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あまりにも集中して金井作品を読み続けたので、今度は違うタイプのものを求めていたところに、クリスチャン・オステールの新作 Sur La Dune (Les Éditions de Minuit) が出ました。「新しい生活」を始める前に、家が砂に埋まった友人夫婦を助けに訪ねてみるも、夫婦間に不和が生じてすでにその場におらず、泊まる場所すらも手配されていないし、おまけにホテルは満室。仕方なく面識のない男とホテルで同室になるが、やがて別室に泊まっていたその男の妻に惹かれてしまう・・・という、オステールらしい先の読めない展開で、そこはかとない可笑しさが漂うところもいつもながらです。しかし今回は普段以上にフランス語が読みづらく辞書なしでは筋を追うのがやっとでした・・



b0062149_1523922.jpg『須賀敦子全集 第2巻』(河出文庫)

モランディを思わせる装丁が気になっていた全集の第2巻を選んだのは、少女時代の思い出などを中心に構成されていたからです。出てくる地名に親しみのあるものが多いので、それも興味深かったです。清らかながら凛とした所があり、そしてどこか人を寄せつけない崇高さを備えた彼女の文章を読んでいると、すっと背筋が伸びるような感じがします。ゆっくりと少しずつ読んで行きたい作品集です。



『変な映画を観た!!』(大槻ケンヂ、ちくま文庫)
『映画一日一本』(芝山幹郎、朝日文庫)

映画関係を2冊。大槻さんのは手塚眞の「星くず兄弟の伝説」が取り上げられていたので、思わず手に取ってしまいました。やっぱりあれはトンデモ映画だったのか・・でも高木完や戸川京子ちゃんがとても可愛かったことと、尾崎紀世彦が右胸を撃たれたシーンが感動的だったことは今でもよく覚えてます。映画館に2回観に行ったし。その他の映画(特にホラーもの)についても独特の観点が楽しい本です。芝山さんのは、タイトル通り365本の映画を集めていて、観ていない作品の解説など面白く読みましたが、同じ監督、同じ路線のものが連続したりするので、もう少しヴァラエティに富んでいたらいいのになあ〜。


『南洋通信』(中島敦、中公文庫)

戦時中の生活を扱った作品が好きで、今回はパラオに官吏として赴任した若き作家の書簡集(を中心にした記録・作品集)を読みました。国語の教科書で読んだあの硬質な文章の書き手、というイメージからは少し違って、家族思いで、役人であることに違和感を感じる一人の純粋な青年の思いが綴られていて、この作家に対する興味がとても高まりました。

今は大佛次郎の『終戦日記』(文春文庫)に取りかかっていますが、こちらも当時の生活の記録として読みごたえがあります。百鬼園先生の『東京焼盡』もまた読みたくなってきました。
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by poyance | 2007-07-30 22:29 |
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