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<   2009年 09月 ( 21 )   > この月の画像一覧
天才マックスの世界(ウェス・アンダーソン、1998年、アメリカ)
b0062149_20403710.jpgスカパー(シネフィル・イマジカ)から録画したものを鑑賞。長編第2作目にして、すでに独自のスタイルができあがっていて、「ロイヤル・テネンバウムズ」や「ライフ・アクアティック」の下地となる要素もあちこちに見られる。オフビートな展開の仕方も後年の作品と似ているが、ユルすぎる部分もあってこの辺の感覚はこれから徐々に無駄が削ぎ落とされていくのだろう。多彩な才能をもつ高校生マックス(彼の所属するクラブ紹介の場面がいい)が手がける演劇が「セルピコ」や「フルメタル・ジャケット」(風の作品)って、シブすぎ・・

マックス役のジェイソン・シュワルツマンが若い。友人で後に恋敵と化すビル・マーレイもいいが、マックスの父親役のシーモア・カッセルが味わい深い演技を見せていた。マドンナのクロス先生を演じるオリヴィア・ウィリアムズがあっさりめの美人でいいなと思ったんですが、あまり他の映画で見ませんね・・
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by poyance | 2009-09-28 21:27 | 映画
山のあなた 徳市の恋(石井克人、2008年、日本)
b0062149_19584687.jpgWOWOWから録画したものを鑑賞。この監督にもさして興味がなく、ましてや主役の彼のファンでもない(わりと好きなほうだが)のにこの映画を観たのは、ひとえにスチール写真にうつるマイコの美しさに魅せられたからである。資生堂のCMに出ていたときから彼女は気になる人だった(後でわかったことだが、これも好きだったサンゲツのCMの女の子も彼女だった!)。そういうわけであまり内容に期待しないで観たのだが、これが結構面白かった。

まず映像が大変美しい。自然の風景の色彩の鮮やかさはもちろんのこと、人物が登場するときのショットが大変計算されていて構図がいちいち感動的なのである。なんでもこの映画は清水宏監督の「按摩と女」を「カヴァー」(リメイクではない)したものだそうで、カメラワークもオリジナルと違わないとしたら、清水宏という人の、現代でも何ら見劣りすることのない洗練された技をここで再確認できる。ただ温泉街がCGだったりして、現代的な部分が時折顔を覗かせると興ざめしてしまう。

草彅君は頭で、というより本能で演技するタイプの人だと思う。徳市に劣らずカンのよい彼は、主人公に体全体でなりきっている。またマイコは物腰もセリフの言い回しもまるで昔の映画女優そのままで、「カヴァー」という概念にぴったりの演技をしている。なので二人がからむ部分はノスタルジックな雰囲気が漂っていて趣がある。一方で普段は自然体のはずの加瀬亮が「演技」しているように見えるし、演技派の堤真一や三浦友和が、現代的すぎて映画から浮いているように見えてしまうのが不思議だ。新井浩文や尾野真千子などがちょい役で出ているのも乙。
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by poyance | 2009-09-21 02:00 | 映画
その土曜日、7時58分(シドニー・ルメット、2007年、アメリカ/イギリス)
b0062149_1934665.jpgレンタルDVDにて鑑賞。ある兄弟が計画した「完璧なはず」の強盗が、彼らの家族ともども崩壊させていく過程を描いたもの。内容的には見応えがあるが、後味は非常に悪い(それが悪い、と言っているわけではない)。それぞれの人物に焦点をあててフラッシュバックさせるという手法が少々見づらくさせている。この出演陣で演出も手堅いし、これだけ濃い内容なのだから、ストレートな見せ方をしてもよいのでは。それからハンク(イーサン・ホーク)は最後どうなっちゃうのだろう?

フィリップ・シーモア・ホフマン目当てで観たのだけれど、弟役のイーサン・ホークのほうががぜん目を引く。イーサン・ホークはこういう意志の弱いダメ男を演じるとすごくうまい。逆にフィリップ・シーモア・ホフマンは悪役でないときのほうが好きだ(悪役のときのほうが断然多いのだけれども)。実力派のマリサ・トメイも出演しているが、彼女の出演シーンがほとんど裸、というのはいかがなものか(笑)。

b0062149_19512165.jpgオリジナルのポスターはえらく可愛らしいけれど、内容とあまり合ってません(笑)。なのでイタリア版?のもおまけで付けました。
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by poyance | 2009-09-20 19:51 | 映画
バーン・アフター・リーディング(イーサン&ジョエル・コーエン、2008年、アメリカ)
b0062149_18495419.jpgレンタルDVDにて鑑賞。タイトルロールがJ.J.エイブラムスみたいだなと思っていたら、タイトルの「読んだら焼け」ともども「ミッション・インポッシブル」を意識したものだったのか。そういうことにやっと気がつきながら観ていくと、「コメディ」とはされつつも、いつものコーエン兄弟のごとくオフビートでおまけにやたら複雑な展開の映画だった。「ブラッド・シンプル」や「ファーゴ」などを思い出させる。ブラピやジョージ・クルーニー目当てで行った人はおそらく肩すかしをくらったであろう。「オーシャンズ」とかとは全くノリが違いますから。私は最近のコーエン兄弟のコメディものではわりといい出来だったと思う。

ジョージ・クルーニーのわざとらしいやらしさがここでは効いていた。フランシス・マクドーマンドやティルダ・スウィントンといった女優陣も悪くない。だがやはり突出しているのはブラッド・ピットである。ベンジャミン・バトンよりずっといいし、これで助演男優賞をあげたかった。前にもどこかで書いたが若い頃の彼はどこがいいのかと思っていたけれど、このごろはとても可愛く見える。それにしても映画での彼の使われ方は贅沢だなあ。
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by poyance | 2009-09-20 19:26 | 映画
ゴーン・ベイビー・ゴーン(ベン・アフレック、2007年、アメリカ)
b0062149_18342628.jpgWOWOWから録画したものを鑑賞。「グッド・ウィル・ハンティング」の脚本、という実績ももつベン・アフレックの監督作で、主演は弟のケイシー。論理上は正しいことをしたとしてもそれが本当に各人のためになるのか、という内容の映画で、少女誘拐という事件にありふれた結末を持ってこない意欲は買うが、全体的に中途半端というか、薄味である(特に前半部)。これを観てから実は結構時間が経っているのだが、印象にあまり残っていない。出演陣は豪華なのに。

ケイシー・アフレックは好きな役者だが、パトリック役はあまり合っていなかったように思う。ボンボンっぽいルックスのせいもあって、第一昔つきあいの合った男たちとケイシーの雰囲気が違いすぎる。おまけに今のパートナー役がミシェル・モナハンだから、彼女の品のよさがさらにそのギャップを助長しているように見える。モーガン・フリーマン、エド・ハリスそしてエイミー・ライアンといったベテラン勢は問題なし。
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by poyance | 2009-09-20 18:47 | 映画
哀しみのトリスターナ(ルイス・ブニュエル、1970年、イタリア/フランス/スペイン)
b0062149_131842100.jpgスカパー(シネフィル・イマジカ)から録画したものを鑑賞。またしても若く美しい女(トリスターナ)への愛に狂う老人(ドン・ロペ)の話だが、尽くしに尽くしたあげく、最後は見捨てられてしまうわけで、ブニュエルものの中では最も冷酷な物語である。

晩年丸くなったドン・ロペについて、「厳しくされていたときより、優しくされている今のほうがもっと嫌悪感がする」と言い放つ非情なトリスターナだが、自由を求めて彼のもとを去ってもまた舞い戻ってしまうし、そこから逃げ出しもしないのだから、彼女にも憎しみだけではない複雑な感情が見受けられる。ドン・ロペの存在を宗教など、ブニュエルがこれまで扱ってきたテーマに置き換えることも可能だろう。

フェルナンド・レイのドン・ロペは、威厳を漂わせた初老時代もよいが、弱々しい好々爺と化した晩年が特に印象的である。カトリーヌ・ドヌーヴは、三つ編み姿の娘時代は少々無理があるように思うが、後半大人の女になるにつれてぐっと凄みを増してくる。「昼顔」でもそうだったが、この人の美しさは人工的な感じがするが、それをブニュエルはうまく使っていると思う。サトゥルナ役のロラ・ガオスもよかった。

ずっとブニュエルばっかり観ていたがぜんぜん飽きることはなかった。メキシコ時代の作品をビデオでいくつか録画してあるのだが、これもどうにかして観たい。
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by poyance | 2009-09-19 13:53 | 映画
欲望のあいまいな対象(ルイス・ブニュエル、1977年、フランス/スペイン)
b0062149_12294622.jpgスカパー(シネフィル・イマジカ)から録画したものを鑑賞。ブニュエルの遺作はピエール・ルイス作『女とあやつり人形』の映画化でオリジナルものではないけれど、その製作姿勢は晩年になっても全く丸くなることなく、悪女に翻弄される老人の「欲求不満」をテーマに2人の女優に1役を演じさせるなど、今回も前衛的な試みが多くなされている。

老いた男と若い女という組み合わせはブニュエルものに多く見いだされるが、今回がその集大成という感じで、満たされぬ欲望を象徴するかのような、ずだ袋の存在(そしてラストシーンではその中身もわかる)が印象的である。谷崎潤一郎の『瘋癲老人日記』との共通点も指摘されているようだが、ブニュエルには谷崎のようなぬめりけや湿度は感じられず、いつもどおり淡々と乾いたタッチに徹している。

ブニュエル映画の常連、フェルナンド・レイが今回も愛に狂う男を好演。コンチータ役の1人、キャロル・ブーケは当時20歳(撮影時には10代か?)であるが、清潔感と気品のある色気を漂わせている。この後女優として開花し、シャネル No.5 のイメージモデルにまでなるほどのスター性を獲得していくわけだから、ブニュエルには先見の明があったということだろうか(ただし、最近日本で公開された映画ではあまりお目にかからないけれど)。
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by poyance | 2009-09-19 13:11 | 映画
小間使の日記(ルイス・ブニュエル、1963年、フランス/イタリア)
b0062149_1393765.jpgスカパー(シネフィル・イマジカ)から録画したものを鑑賞。原作にわりと忠実に作られているそうだが、原作がブニュエル向きだったのだろうか、オリジナル脚本と言われてもおかしくない物語である。田舎の名家の奇妙な生活が描かれるが、いちばん面白いのはやはり靴フェチの大旦那様のエピソードだろうか。ブーツを愛でているおじいさんの姿が愛らしい。後半からはサスペンスじみた内容になるが、はっきりとした問題解決がされず、さらに政治問題までからめられて唐突に終わるところもブニュエルらしい。それにしてもカタツムリの使い方が何ともエロティックである。

ジャンヌ・モローはこのとき(映画の設定でもそうだったが)30代半ばなのだが、その年齢相応に大人の成熟した魅力と気高さに満ちている。ヌーヴェル・ヴァーグの映画ともまた違った魅力を発散していて、代表作の一つといえるだろう。
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by poyance | 2009-09-19 01:54 | 映画
銀河(ルイス・ブニュエル、1968年、フランス/イタリア)
b0062149_20261168.jpgスカパー(シネフィル・イマジカ)から録画したものを鑑賞。「サン・ジャックへの道」でも描かれたスペインへの聖地巡礼の話で、ブニュエル版ロードムービーとでも言えよう。しかしこの監督のことだからもちろん一筋縄ではいかず、巡礼する男二人は信心深いとも言えず、時間を超えて異端派やはたまたマリア様やキリストまで登場。今までに書かれた本当の宗教的テクストから抜粋してコラージュすると、こんなおかしな内容になるとは。しかし思いっきりカトリックをコケにしているかと思えば、反カトリックの者たちが改心した話を盛り込んだり、単なる宗教批判ではなく、宗教と人間の愛憎入り乱れた関係を描いた作品だと思う。それにいつもながらのドライな描き方がそれほど悪意を感じさせない。でもさすがにマリア様を冒涜するような話はない。

キリスト役の俳優がイメージどおりの風貌で、何の話かまったく知らず一場面を見た家人でも「これキリスト?」とすぐわかるくらいだった。出演時間は少ないがピエール・クレマンティの存在がやっぱり強烈である。
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by poyance | 2009-09-16 20:58 | 映画
TOKYO!(ミシェル・ゴンドリー他、2008年、フランス/日本/韓国)
b0062149_20531480.jpgWOWOWから録画したものを鑑賞。ミシェル・ゴンドリー、ポン・ジュノ、そして何とレオス・カラックスによる東京を舞台にしたオムニバス映画、と聞くと観たくないわけがない。一方で外国人による日本モノ、さらにオムニバスという点が不安を感じさせる。ヘンな勘違い映画でなければよいが、と思いながら観たが、3作品すべてファンタジーという設定にしてはおもいっきりハズしていたのはカラックスだけで、ゴンドリー&ジュノは東京の色合いと空気を違和感なく作品に取り込んでいたと思う。端役にも有名どころが出ていたりして、出演陣は結構豪華である。

いちばん好きなのはゴンドリーの「インテリア・デザイン」だろうか。彼特有の想像(妄想)力豊かで手作り感覚あふれる映像は、東京のゴチャゴチャした風景にもマッチしていた。加瀬亮が披露する映画(とその演出)も見もの。ただし、東京の街はパリのような明るい色彩に欠けているので、全体的にすすけた暗い感じに見えてしまうのが難。最後は突拍子もない展開なのだが、ラストで大森南朋の部屋に落ち着いた藤谷文子の描き方が可愛らしくて許せてしまう。キャスティングもよくて、特に藤谷文子と伊藤歩の2人の使い方が秀逸。監督自身がキャスティングしたのだったら、やっぱり彼のセンスはいいと思う。

ポン・ジュノの作品を観よう観ようと思いつつ、未見のままこれを観たが、物語がありきたりに思えて、正直まだその魅力がわかったとはいえない。カメラワークや、整然と片付けられた香川照之の部屋などのディテールは面白く、特に音楽がよかった。香川照之が、久々に外へ出て蒼井優の家へ向かうときに流れるギター音楽がとても美しい。香川照之は、顔と比例して演技が濃いいなあ・・

そして問題のカラックス。溝口健二とゴジラへのオマージュとされているが、私には荒俣宏の「帝都物語」が思い出されてくるのだった。メルド出現後のマスコミや街の様子があまりにも嘘くさくて・・今時日本でもこんな映画は作らないだろうに。ラストは笑えましたが。ドニ・ラヴァンも最近こういう役しかしてないような気がする。
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by poyance | 2009-09-15 22:11 | 映画


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