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カテゴリ:映画( 462 )
なんだかおかしな物語 It's kind of a funny story
b0062149_1542672.jpg監督:ライアン・フレック、アンナ・ボーデン
公開年、制作国:2010年、アメリカ

夏休みハードディスク消化期間と称して只今集中的に映画鑑賞中。これはWOWOWから録画したもので、軽い気持ちで精神科に入院した青年の成長物語。舞台が異色とはいえ展開は青春ものにありがちな内容だし、ここで描かれる精神科病棟は現実にはありえない幻想なのかもしれないけれど、全体に流れるユルい雰囲気とアート感覚が気持ちよく、思いがけず楽しく観られた。ところどころで挿入されるファンタジックなシーンがアクセントとなっていて、特にクイーン&デヴィッド・ボウイの「アンダー・プレッシャー」を歌うところが好きだ。

この映画を観たのはザック・ガリフィアナキスが出演したからだが、コメディ映画ではキャラを作り過ぎかな?と思うこともある彼が、ここでは物語にしっくり馴染んでいる。意外な去り方も余韻があってよかった。主人公クレイグを演じたキーア・ギルクリストや相手役のエマ・ロバーツも好感がもてる。病院のスタッフ役でジェレミー・デイヴィスが出ていて、悪人役でない彼が観られて嬉しい。私服っぽい衣装もお洒落だ。

ところで、この映画は劇場未公開の作品で、監督はライアン・ゴズリングが主演した『ハーフ・ネルソン』を撮った人である。この作品も観たいなと思っていた作品なのだが、こちらも未公開。どこかで放送してくれないだろうか??
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by poyance | 2012-09-04 16:09 | 映画
ライブ・フレッシュ Carne tremula
b0062149_20493996.jpg監督:ペドロ・アルモドバル
公開年、制作国:1997年、スペイン/フランス

DVDにて鑑賞。イギリスの作家ルース・レンデルのサスペンス小説の映画化とはいうものの、見事にアルモドバル色に染められた濃厚な内容の作品に仕上がっている。結末は中盤から何となく予測はつくが、物語よりもそれぞれのシーンのディテールを味わうべきだろう。極めつけはダビドとエレナが結ばれるシーンで、ねっとりと生々しい映像がこれでもかと続く。しかしあんまりいやらしく思えない、というか可笑しいのがこの監督の持ち味。やっぱりアルモドバル好きだ〜

ハビエル・バルデムがとても若くてまだあっさりした雰囲気だ。(アルモドバル作品に出ている)ペネロペ好きの家人には、彼女の出番が少なくてがっかりしていた。そういえばこの二人、今では夫婦なんですね〜 お似合いだわ。
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by poyance | 2012-09-03 21:05 | 映画
幸せへのキセキ We bought a zoo
b0062149_19422380.jpg監督:キャメロン・クロウ
公開年、制作国:2011年、アメリカ

(たぶん)大阪ステーションシティシネマにて鑑賞。キャメロン・クロウは家人がお気に入りの監督なのでこの作品を観たのだが、屈折も何もなくびっくりするほどわかりやすーい映画だった。2時間もののテレビドラマならまだしも、今時映画でこんなヒネリのないものも珍しい(実話ってホントなのかな?)。この監督のテイストがあるからまだ観られるけれど、ほかの人なら退屈すぎると思う。『エリザベスタウン』のほうが(オーランド・ブルームは今ひとつだったけど)ずっと味があって面白かったよ〜

とはいえこの監督は何でもないことを「心の琴線に触れる」モードで伝える才能の持ち主なので、観て損した、という気分にはならない。マット・デイモンやスカーレット・ヨハンソンなどのキャストにも恵まれているので、疲れたときの家庭観賞用映画には最適だろう。ダコタの妹のエル・ファニングもとびきり可愛らしい。
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by poyance | 2012-09-03 19:58 | 映画
私が、生きる肌  La piel que habito
b0062149_28257.jpg監督:ペドロ・アルモドバル
公開年、制作国:2011年、スペイン

これも6月にシネコンで鑑賞。観終わった感想は、「こんな話よく考えつくな・・」に尽きる(一応原作はあるらしいが)。自分の娘を汚した男を、自分を捨てた妻に変えて自分を愛するよう要求する、という物語に、女性に対する非常に複雑な感情を覚える。愛憎は紙一重、というのが実感できる物語だ。配給がなかなか決まらずに署名運動までおきていた作品であるが、なんでこんな荒唐無稽な内容の作品がすんなり日本で公開されないのか?  わかりやすい映画ばかり受け入れるこの国の受容の狭さに疑問を投げかける作品でもあった。

アントニオ・バンデラスがこういう役、というのも意外だったが、彼の新境地を開く画期的な役だったかもしれない。ビセンテ/マリリアのジャン・コルネット/マリサ・パレデスもよかった。
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by poyance | 2012-09-03 02:50 | 映画
ミッドナイト・イン・パリ  Midnight in Paris
b0062149_1404574.jpg監督:ウディ・アレン
公開年、制作国:2011年、スペイン/アメリカ

これも6月にシネコンで鑑賞。『カイロの紫のバラ』を思い出させるタイム・スリップもので、出てくるのが1920年代のパリに実在した人物ということから、この時代の文化が好きな者としてはとても興味深く観られた。物語も気持ちのよいファンタジーで、パリという街がこういう幻想を可能にしているんだと思う。

ほんとうはウディ本人が出たかったんだろうが、年も年なのでオーウェン・ウィルソンに主役を譲っているわけだが、そのオーウェンは脚本に実に忠実でウディ・アレンにしか見えない。今後の作品はぜんぶ彼が主役でいいんじゃない?と思ってしまうほどだった。他のキャストも面白く、特にエイドリアン・ブロディのダリ、マン・レイ、ルイス・ブニュエルあたりは楽しかった。マリオン・コティヤールは20年代にとてもしっくりくる女優さんですね。
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by poyance | 2012-09-03 02:03 | 映画
裏切りのサーカス Tinker tailor soldier spy
b0062149_20415079.jpg監督:トーマス・アルフレッドソン
公開年、制作国:2011年、イギリス/フランス/ドイツ

これは6月頃にシネコンで観た映画。物語が非常に複雑であるとの事前情報から、家人が人物相関図を用意してくれていたので、まだ混乱せずに済んだが、何も知らずに観た人は状況を整理するのが大変だったろうと思う。重厚なストーリーを2時間あまりに凝縮するのはやはり難しいようで、容疑者となる人物たちの性格の描き方が物足りなかった。それでも静かながら濃密な雰囲気を漂わせた映像はさすがで退屈することはなかった。

それに合わせたようなスマイリー役のゲイリー・オールドマンの抑制した演技が効果的である。彼は演技に没頭するあまり、ときどき行き過ぎかな?と思うこともあるのだが、ここでは終始すばらしく、オスカー候補になるのも納得である。他のキャストもイギリスの名優でしっかりかためてあり、まさに大人の映画、という感じ。コリン・ファースやキアラン・ハインズもよかったけれど、今回の注目株はスマイリーのもとで行動するギラムを演じたベネディクト・カンバーバッチ。彼はBBC制作ドラマで現代版シャーロック・ホームズを演じていて、こちらも好評であり、これからの活躍が楽しみだ。
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by poyance | 2012-09-02 20:56 | 映画
ル・アーヴルの靴みがき Le Havre
b0062149_17151749.jpg監督:アキ・カウリスマキ
公開年、制作国:2011年、フィンランド/フランス/ドイツ

なんやかんやで前回の投稿からずいぶん時間がたってしまった。これはほんとうは5月に梅田ガーデンシネマで観た映画。オープニングが非常にカッコよく、すぐに引き込まれる。アキ・カウリスマキにしては積極的な行動力が感じられるのは、やはり舞台がフランスだからだろうか。従来のカウリスマキの作風が、ル・アーヴルのやわらかい色彩の風景や、フランス語の丸みをおびた響きによって、カドがとれ、「下町人情もの」というジャンルにしっくり馴染んでいる。

昔のフランス映画を観ているような気分になるのは、物語の内容や街の風情だけでなく、ジャック・タチへのオマージュが随所に感じられるからだろう。ジャン=ピエール・ダルッサン扮する警部の出で立ちなどはそのまま『ぼくの伯父さん』に出てきそうなくらいだ。もちろんリトル・ボブのくだりなど、カウリスマキらしい要素もちゃんと入っている。

そのダルッサンをはじめ、主役のアンドレ・ウィルム、常連のカティ・オウティネンなどキャストもブレがなく安心して観られた。お気に入りはチャング役のクオック=デュン・グエン。監督の愛犬ライカ君も登場して、カンヌでパルム・ドッグ特別賞を受賞しました。

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by poyance | 2012-09-02 17:45 | 映画
アーティスト The Artist
b0062149_1828401.jpg監督:ミシェル・アザナヴィシウス
公開年、制作国:2011年、フランス

大阪ステーションシティシネマにて鑑賞。『ドライヴ』を観た後、本当はお花見でもと思っていたら、雨が激しくなってきたので急遽こちらを鑑賞することになった。実を言うと家人は、この作品にかなり懐疑的で、私もサイレントで100分もたせることができるのだろうかと、少々不安だったのだが、実際は非常によくできた内容の映画で緩急をつけて観客を退屈させないようになっている。おそらく過去のサイレント映画をかなり研究して、それを随所に引用しているのだと思われるが、厳密に言うと完全なサイレントではない、という点がミソだろうか。物語の内容は単純だが、『ヒューゴ』と同じく映画愛にあふれた作品で、映画を観る幸福感をじゅうぶんに味わえる。終わらせ方も好きだ。でもこういう作品を作ってしまうと、次の作品が難しいだろうなあと思う。

主演男優賞を総なめのジャン・デュジャルダンと、表情の豊かなベレニス・ペジョのサイレント映画俳優っぷりももちろん素晴らしいのだが、運転手役のジェームズ・クロムウェルとプロデューサー役のジョン・グッドマンの存在が嬉しい。前者はうまく力を抜き、後者は要所でリキを入れて、作品のアクセントとなっている。それから一瞬ですが、なぜかマルコム・マクダウェルも出ている。もちろん、犬のアギー君の可愛らしさは言うまでもない。芸達者なんだけど、吠え声が聞こえないからか、ぜんぜんあざとく感じないんですよね〜 彼を含めキャスティングが秀逸な映画でした。
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by poyance | 2012-04-15 18:52 | 映画
ドライヴ Drive
b0062149_17512394.jpg監督:ニコラス・ウィンディング・レフン
公開年、制作国:2011年、アメリカ

シネマート心斎橋にて鑑賞。昨年のカンヌで監督賞を受賞したデンマーク出身の監督による作品。アメリカ制作で、もちろんアメリカが舞台なのだが、最近のアメリカ映画とはちょっと違う感覚を覚える。どことなく、ヨーロッパ映画、それも80年代あたりのフランス映画の雰囲気を感じるのだ。映像の色合い、登場人物の出で立ち、音楽の使い方、物語、そして極めつけはタイトルバックのピンクのフォントなどが、レトロなイメージを漂わせている。しかし、それは決して悪い作用を生んでいるのではなく、クラシックな「気品」をまとわせているのであり、かなり激しい暴力シーンを含んでいても、全体に落ち着いた静かな印象を与えている。ストリップ劇場の楽屋、そしてエレベーターでの暴力シーンの表現が特に素晴らしかった。

ライアン・ゴズリングは『ラース』のイメージが強いが、ここでもナイーヴさと暴力性を併せ持った寡黙な青年を好演している。無表情な主人公が恋をして表情がしだいに柔らかくなっていく過程の表現がうまい。相手役のキャリー・マリガンも生活にくたびれた空気の出しかたが秀逸で、『十七歳』のときより好感が持てた。家人はゴズリングが相当気に入ったようで、他の作品も観てみたいとのこと。次は何がよいだろう?
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by poyance | 2012-04-15 18:11 | 映画
きつねと猟犬 The Fox And The Hound
b0062149_17291980.jpg監督:アート・スティーヴンス、テッド・バーマン、リチャード・リッチ
公開年、制作国:1981年、アメリカ

WOWOWで録画したものを鑑賞。最近のディズニーのアニメには全く興味がないが、昔のものは多少気になるし、きつねが主人公ということで鑑賞してみたら、これがなかなか掘り出し物だった。子どもの頃仲良しだった犬ときつねが、大人になって追う者と追われる者になる、という構図は人種とか宗教とかの問題を想起させるわけで、子ども向けにしてはクマの場面など結構暴力的なところもあり、大人が観ても見応えのある内容である。結末のつけ方など、宮崎駿みたいじゃないかと思ってしまった。きつねのしなやかな体の動きの表現などは、さすがディズニーだけあって美しく、泣かせどころも要所にありとても楽しめた。子ぎつね時代のトッドは、案の定カブ(家の長毛猫)を思い出させて、見ているだけで涙が出てくる・・ 犬のほうは子犬のときでもあんまり可愛くないんですが(笑。

これは吹替版で観たのだが、オリジナルではミッキー・ルーニー、カート・ラッセルなど豪華な面子が声優をつとめている。トッドの子ども時代はコリー・フェルドマンが担当していて、ちょっと懐かしい。アニメーターとしてティム・バートンも参加しているそうで、色々発見のある作品だった。
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by poyance | 2012-04-15 17:48 | 映画


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