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カテゴリ:映画( 462 )
アルゴ ARGO
b0062149_2151497.jpg監督:ベン・アフレック
公開年、制作国:2012年、アメリカ

大阪ステーションシティシネマにて鑑賞。上映開始時間を間違えて、20分ほど遅れて映画館に入ったが、ちょうど救出作戦を考え始めるあたりだったので、物語を把握するのはそう難しくはなかった。テンポが速くてだれるところがあまりないので、あっと言う間に終わってしまう感じ。作戦の実践よりもそこにいたる経過に重点が置かれていて、アクション映画のような興奮を味わう、という雰囲気でもない。もちろん20分くらいはドキドキするシーンの連続なのだが。

この映画では、CIAが本当に行った突拍子もない作戦、というよりも、ハリウッドにおいて映画を制作する、ということがいかにうさんくさくて、いい加減なものであるかがテーマになっているように思う。(ろくでもない)脚本と電話1台だけの事務所と多少の資金さえあれば、いくらでもハッタリをきかせて映画制作の話をすすめられるのだ。そういう意味でアメリカの、ハリウッドならではの作品といえる。

ベン・アフレック以外俳優陣が、実物とみんなそっくりで驚かされる。ドラマでよく観る顔の人たちがいっぱい出てきて「あの人が出ていたドラマは・・」とかついつい考えてしまう。79年の話なので、みんなの髪型やもりもりのヒゲなどがちょっと笑える。ジョン・グッドマンが久々に痛快な役柄で楽しかった。
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by poyance | 2012-11-15 22:19 | 映画
桃(タオ)さんのしあわせ  桃姐 A Simple Life
b0062149_21255484.jpg監督:アン・ホイ
公開年、制作国:2011年、中国/香港

梅田ガーデンシネマにて鑑賞。アジア映画を苦手とする家人がめずらしくこれを観たいというので、嬉々として鑑賞。まず、カメラワークのよさに感心する。決して派手で目立つ映像ではないのだが、構図や色の出し方が内容にとてもよくマッチしていて、とりわけ食べ物が出てくるシーンはどれもすばらしい。中国の映画の食事シーンは好きなものが多いのだけれど、この映画は食べ物が隠れた主人公であるといってもよいくらい秀逸だった。

内容は非常にシビアで、これが邦画だったらお涙頂戴場面満載の不愉快な作品になりそうだが、ここでは終始冷静な目で見つめられており、感情に流されることはない。それでいて、ロジャーの同級生たちが桃さんに電話をかけるシーンなど、ほろりとさせる場面もあって、決して冷たい映画ではないところに、監督の力量を感じる。

ついこのあいだ『インファナル・アフェア』を観たばかりなので、あの眼光するどいアンディ・ラウが修理工に間違えられるような、オーラのない青年を演じていたのが新鮮だ。桃さん役のディニー・イップは、ほんもののメイドさんを連れてきたかのようなすばらしい演技である(映画祭などで公の前に出たときの彼女とのルックスのギャップに驚く)。『インファナル・アフェア』でアンディの上司役だったアンソニー・ウォンが、毛皮&黒マニキュアのいかがわしさぷんぷんの男を演じていたり、本人役でツイ・ハークやサモ・ハンが出てきたのがおかしかった。
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by poyance | 2012-11-15 21:50 | 映画
灼熱の魂 Incendies
b0062149_1718382.jpg監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
公開年、制作国:2010年、カナダ/フランス

WOWOWで録画したものを鑑賞。先に観た友人から「すごい話だった」と聞いていたので、色々推測しながら観る。隠された事実が色々でてきて、大きな秘密がすでに中盤に明らかになるので、あとの時間をどう持たせるのかと思っていたら、最後にもう一波乱が・・ うっすらと予想はできたものの、やはりやるせない気持ちになる。宗教と戦争に翻弄されてきた女性が今まで気を確かに持って生きられたのは、子どもの存在だったという、これは「母親映画」なのだなあと思う。なので不在だった父親の出現が母親を打ちのめす、という構図が興味深い。もっともその父親は特殊な父親なのだが・・

その母親を演じていたルブナ・アザバルの抑制された演技が映画を引き締めている。タイトルが示すがごとく物語の内容は壮絶なのだが、映画そのものはとても静かに見える。それは彼女を始め、他の俳優たちが感情に走らない演技に徹しているからだろう。ハリウッド映画や邦画だとなかなかこういうわけにはいかない。

後でこの映画は『オイディプス王』を原案にしていると聞いてなるほど、と思った。この神話を下敷きにした物語は数多くあれど、松本俊夫の『薔薇の葬列』に匹敵するくらいおもしろい(という表現は適切ではないかもしれないが)脚色だった。映画自体は、前半現在と過去の場面が交互にあらわれ、かつ若い頃の母親と娘の顔が最初判別しづらかったので混乱したが、途中からはグッと内容がしまってきて引き込まれていく。

さらに映像がすばらしく、特に人のいないさびれた街角や廃墟をとらえたショットに惹かれる。映画冒頭にレディオヘッドの You and whose army? とともにスローモーションの映像が流れるのだが、PVか?と思わせるくらいぴったりとマッチしていた。映画を観終わってから再び見返すと、また違う重い響きをもって聴こえてくるのだけれど・・
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by poyance | 2012-09-22 17:51 | 映画
最強のふたり Intouchables
b0062149_20451766.jpg監督:エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ
公開年、制作国:2011年、フランス

TOHOシネマズ鳳にて鑑賞。実話をもとにした映画だそうだが、どこかのドラマで観たような既視感たっぷりの物語で、おまけに見事と言ってもいいくらい物語に屈折がない。お互い家族にいろいろ問題があるけれど、それもカタストロフに至ることなく穏やかに収まってるし、『幸せへのキセキ』でも感じたような、「こんなストレートすぎていいのか」という思いにかられる。ただ変に盛り上げたり悲痛感を強調しないあたりが、フランス映画らしいだろうか。終わり方も後味がよい。

しかしこの映画を単なる凡庸な作品にしていないのは、やはり主演の二人がすばらしいからだろう。何よりもまずドリス役のオマール・シーの型にとらわれない奔放な演技が抜きん出ている。そしてその縦横無尽に動きまわるオマールを、顔のみ動かす静かな演技で受け止めるフィリップ役のフランソワ・クリュゼもよい。この二人のからむシーンはどれもすばらしく、楽しい。ヒゲをそるシーンが笑える。

アース・ウィンド・アンド・ファイヤーの曲が2曲効果的に使われていて、この曲が流れる場面はどちらも好きです。
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by poyance | 2012-09-21 21:09 | 映画
BIUTIFUL ビューティフル Biutiful
b0062149_17381669.jpg監督:アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ
公開年、制作国:2010年、スペイン/メキシコ

WOWOWで録画したものを鑑賞。かつての作品『21グラム』『バベル』を観たときには、内容が重苦しすぎるうえに、深刻ぶり過ぎるように感じられたので、最初は今回もまたか・・と思ったのだけれど、次第にぐいぐい引き込まれていく。今までと違って見えるのは、主人公ウスバルが特殊な能力の持ち主で、彼が目にするヴィジョンがところどころに挿入されるなど、幻想的なシーンが多かったことや、ウスバルの必死の行動が最後にある意味報われたことなどからだろう(*ネタバレですが最後のパラグラフをお読み下さい)。冒頭のシーンが非常に美しく、それは後に再び繰り返されることになるのだが、そこで胸にじんと来た。

ハビエル・バルデムは先日『ライブ・フレッシュ』を観たので、風貌の濃いーい変化に驚くが、そのルックスとは逆に演技は非常に繊細で綿密である。幅の広い役を深みのある味わいでこなせるいい役者さんだなあと思う。無名のキャストも多いが、まわりの俳優もよく、特にアナ役の女の子がよかった。中国人の二人の青年も顔がいいなあと思っていたら、突然のラブシーン。生々しくて、ちょっとドキドキしました(笑)。

* ウスバルと同居していたイヘが最後に帰ってきたのかどうかあいまいに見えたが、監督は後日はっきりと "YES"と答えたそう。それを聞いてほっとした。
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by poyance | 2012-09-05 18:16 | 映画
コンテイジョン Contagion
b0062149_17154070.jpg監督:スティーヴン・ソダーバーグ
公開年、制作国:2011年、アメリカ

WOWOWで録画したものを鑑賞。謎の病気パニックものだが、そこはソダーバーグなので、変に盛り上げたりせずに手堅く冷静な作りになっていて、『トラフィック』などに近い雰囲気である。Day2から始めるあたり、大体最後のまとめ方は想像つくけれど、そのあたりがカッコよすぎてどうよ? と思ってしまう。豪華な出演者を揃えても地味に見せてしまうあたりは、監督の「俳優に引っ張られてませんから!」というプライドも感じる。今後はどういう方向へ進んでいくのか、最近の作品を見ると監督自身も迷っているように見える。

マット・デイモン、グウィネス・パルトロウ等々とにかく主役級の俳優をずらりと揃えているのがすごいし、俳優それぞれがしっかりした演技をしているので娯楽映画としては申し分ない。ケイト・ウィンスレットはプロに徹する女性を演じるのがとてもうまいし、マリオン・コティヤールの凛とした姿も素敵だ。しかし今回突出しているのはジュード・ロウだろう。胡散臭いネット界のカリスマというのは意外な配役だったが、はまっていた。
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by poyance | 2012-09-05 17:34 | 映画
エレクトリック・ミスト 霧の捜査線 In the electric mist
b0062149_17102964.jpg監督:ベルトラン・タヴェルニエ
公開年、制作国:2009年、アメリカ/フランス

WOWOWで録画したものを鑑賞。アメリカ南部を舞台にした殺人事件に南北戦争の亡霊がからむ、という内容で、筋だけ書くとキワモノっぽいが、映画は抑制された空気のなかで展開されていて、特に将軍の亡霊が出てくるシーンは穏やかでよい。猟奇的な殺人と、それを捜査する警察官、容疑者に浮上する卑劣な男、この地に撮影にきた映画俳優、そして将軍の亡霊らが奇妙な縁で結ばれるのだが、何に焦点が置かれているのかよくわからず、何だか不思議な味わいの作品だった。ベルトラン・タヴェルニエって『田舎の日曜日』とか『パッション・ベアトリス』を撮った監督だよね?? 70歳を目前になぜこの作品を撮ろうと思ったのか疑問は残る。

トミー・リー・ジョーンズをはじめ、ジョン・グッドマン、ピーター・サースガード、ケリー・マクドナルドなど、出ている役者は個人的に好きなタイプの人ばかりなので雰囲気はよい。トミー・リー・ジョーンズはまた警察官役だし、ジョン・グッドマンもまた変態じみた役だ(笑)。ピーター・サースガードは、こういう気の弱いダメな感じがよく合っている。
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by poyance | 2012-09-05 17:08 | 映画
ローズマリーの赤ちゃん Rosemary's baby
b0062149_16163014.jpg監督:ロマン・ポランスキー
公開年、制作国:1968年、アメリカ

「録画だけして観てない、とは今さら言えない映画」シリーズその2。結末が結末なので、今となってはクラシックなホラーなのだけれど、現実と夢の交錯する場面や、ローズマリーが精神的に追いつめられてゆく様子の表現が秀逸で68年作とは思えないほどモダンで面白い映画だった。最後をあいまいにしたら、ローズマリーの妄想なのか真実なのか謎のままに残しておけることもできただろうが、はっきりさせているのでそこにだけ古さを感じる(子どもを見せないのはよかったが、あの揺りかごと十字架だから・・)。

ミア・ファローはウディ・アレンの映画のイメージが強かったのだが、やっぱり彼女の代表作はこれだろう。ローズマリーの心理の変化を巧みに演じている。そして彼女のファッションがどれもこれも上品で可愛らしく、ポンポンのついたタータンチェックの帽子やピンクのフワフワのスリッパといった小物にいたるまでとてもよく似合っている。個人的にはショートカットよりも最初のボブスタイルのほうが可愛いなと思う。俳優としてのジョン・カサヴェテスを初めて見たけれど、あまりいい役ではなかったので、別の作品でまたお目にかかりたい。
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by poyance | 2012-09-05 16:41 | 映画
インファナル・アフェア  Infernal affairs 無間道
b0062149_19104216.jpg監督:アンドリュー・ラウ
公開年、制作国:2002年、香港

WOWOWで録画したものを鑑賞。「録画だけして観てない、とは今さら言えない映画」シリーズその1。『ディパーテッド』の元ネタをやっと観た。香港ノワールものはあまり観たことはないので、どうかなと思いきや非常によくできた物語で脚本もしっかりしていて無駄がない。知っている話なのに、麻薬取引やウォン警部の殉職シーンなどはスリリングで興奮させる。また余計な恋愛モードなどもあまりなく、全体的に引き締まった作りの映画だと思う。スコセッシ版よりはこちらのほうが好きかな〜

主役二人のキャスティングが絶妙で、頭が切れて悪い部分を奥底に潜ませているラウは眼光鋭いアンディ・ラウにぴったりだし、義理堅く、悪の世界に染まれぬヤンはトニー・レオン以外に考えられない。そうしてこの宿無しの子犬みたいな雰囲気のトニーをひっそりと受け止めるのがケリー・チャン、というのもいい。トニー様は相変わらず素敵だが、電話で話す声が結構甲高いのが意外です。
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by poyance | 2012-09-04 19:29 | 映画
モールス Let me in
b0062149_16225764.jpg監督:マット・リーヴス
公開年、制作国:2010年、アメリカ

WOWOWから録画したものを鑑賞。『クローバーフィールド』はブレブレの画面で気分が悪くなって挫折したが、こちらはまっとうなスタイルで撮影されていてひとまず安心。本家『ぼくのエリ』は未見のまま鑑賞したが、途中から結末は何となく予想がついた。グロテスクなシーンはかなりぼかしてあり、特に終わりの方のプールの場面の映像の処理の仕方が面白い。

ところでアビーが「私は女の子ではない」と語るシーンがあるが、原作では彼女は変身する前は少年だったという設定だそうだ。それだけでなく、オーウェンはいじめっ子たちに頻繁に「女の子」と言われる(彼のルックスもまた繊細だ)し、そのいじめっ子も兄に「女の子」とからかわれるなど、この映画に登場する少年少女たちはジェンダーの境界上で揺れている存在に描かれているようで、それが興味深かった。

アビー役のクロエ・グレース・モレッツは『ヒューゴ』のときでも感じがよかったけれど、これからの活躍が期待できる若手だ。また「父親」役はリチャード・ジェンキンズで、こういう役ははまり過ぎである。いじめっ子役のディラン・ミネットがどこかで見たなあと思ったら、「LOST」でジャックの息子役をしてた少年でした。
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by poyance | 2012-09-04 16:57 | 映画


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