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ショート・カッツ(ロバート・アルトマン、1993年、アメリカ)
b0062149_1234524.jpgだいぶ前にWOWOWで録画したものを鑑賞。レイモンド・カーヴァーの短編を下敷きにした群像劇。カーヴァーは集中して読んでいた時期があったのだけど、かなり忘れてました。バースデイ・ケーキの話をかすかに覚えている、ぐらいだったのですが、全体的にはカーヴァーよりも、アルトマン独自の色合いのほうが強いように感じました。地中海ミバエとか、大地震とか当時を思い出す要素も盛り込まれています。

群像劇はアルトマンお得意の分野とはいえ、今回は多数の人々が登場するため、前半は彼らの関係を整理するのに難儀しました。それぞれのエピソードがひとつの大きなクライマックスに積極的に収束していく、というわけではなく、変わらぬテンションのまま最後に起こる出来事を通過していく、という作りになっているので、3時間という長さもありますし、ダレるといえばダレます。そのあたりは編集(同じ行為やイメージを重ねることが多い)や俳優たちの演技で救われていると思います。

エピソードの中でいちばんよかったのはアール(トム・ウェイツ)とドリーン(リリー・トムリン)のカップルのものでしょうか。アール演ずるトム・ウェイツのグダグダ感は「ダウン・バイ・ロー」を凌駕するほどで、子供っぽくすら見えて笑えます。そんな彼と腐れ縁で結ばれているドリーンのどうしようもなさ、そしてもう一つのエピソードの際に見せる人のよさをリリー・トムリンが印象深く演じていました。もう一人記憶に残った俳優はジェリーを演じたクリス・ペン。電話でいかがわしい仕事をする妻、友人の話や仕事先で見た刺激的な光景に焦燥感を募らせる男を自然に表現していました。ショーン・ペンの弟でもある彼は、2006年に亡くなられているということで、こちらも残念なことです。

ティム・ロビンスのマッチョ警官、マシュー・モディーンの暗い夫、フランシス・マクドーマンドの男にうつつを抜かす母親というのはいつも持っているイメージと違って見ていて少々辛かったですが、最も違和感を感じたのはピーター・ギャラガーでしょうか。"The OC"のお父さんのキャラが頭に染み付いてるので・・
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by poyance | 2008-02-13 02:00 | 映画
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