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マッチ・ポイント(ウディ・アレン、2005年、イギリス/アメリカ/ルクセンブルグ)
b0062149_20532467.jpgこちらもDVDが発売されたのでレンタルで鑑賞。アイルランドの貧しい家の出で、プロテニスプレーヤーを引退したクリス(ジョナサン・リース・マイヤーズ)は、ロンドンで上流階級のトム(マシュー・グード)にテニスを教えたことから一家と交流をはじめ、トムの妹クロエ(エミリー・モーティマー)の恋人となるが、その後トムの婚約者であるアメリカ娘ノラ(スカーレット・ヨハンソン)と出会い、心を奪われてしまう・・という物語。

従来のウディ・アレンものとはかなり趣の異なる作品で、お笑い場面も見当たりません。でも、テニス、オペラなど都会のインテリ的なモチーフが選択されていたり、ドストエフスキーを下敷きに置くなど文学的な匂いが随所に感じられるところは彼らしいでしょうか。最後の刑事たちのやり取りには「いつもの」感じがしましたが。

雰囲気は全然違いますが、これを観ていて思い出したのは、ロバート・アルトマンの「ザ・プレイヤー」と、ルネ・クレマンの「太陽がいっぱい」です。前者は最後の結構あっけないオチの付け方に、後者は上流階級に居所を見いだそうとする主人公のあり方に、共通するものを感じました。とはいえ、後者の主人公トムのようなギラギラした野心はクリスには見られず、途方に暮れるなかでやむを得ず事に至った、という感じです。彼は自分の意志で、というより「運」によって人生を左右された存在として描かれていて、それがこの映画のテーマにもなっています。

このようなクールな物語の描き方に、ロンドンの街は大変マッチしていました。テイト・モダーンといった美術館などが効果的な背景に使われていたと思います。特に美術作品と人物、のショットがとても印象的でした。登場人物たちの品のよいファッション(とりわけクロエの服装が可愛い)も記憶に残ります。

ジョナサン・リース・マイヤーズは、「太陽がいっぱい」のアラン・ドロンみたいな、「ノーブルさに欠ける美青年」感を今回非常にうまく醸し出していたように思います。彼のかなり個性的な顔立ちは、ヒューイット家の人々の地味な顔立ちととても対照的でした。そして、スカーレット・ヨハンソン! メイクもナチュラルだし、挑発的な服装をしているわけでもない(下着さえも)のに、何ですかこの匂い立つような色気は! 撮影当時は20~21歳くらいなはずなのに、このエロティックさは、末恐ろしいです・・
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by poyance | 2007-02-07 02:48 | 映画
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