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gerry(ガス・ヴァン・サント、2002年、アメリカ)
b0062149_22211890.jpg「エレファント」はおそらく今年見た映画ベスト3だけでなく、これまで見た映画ベスト10の中にも入りそうですが、その「エレファント」の前に撮影されたのが、この作品です。まず自然が主役である、と思えるくらい撮り方がすばらしいです。特に好きなのは、風が吹き荒れる谷間を歩く2人を後ろから撮影したシーン。タンブルウィード(かな?)が転がっていく絵も手伝って、幻想的ですらあります。このほか「ブラウン・バニー」でギャロさんがバイクを走らせた塩の湖など、さまざまな姿の自然が登場します。また「エレファント」にもあった早回しでの雲の撮影も壮大でした。とはいうものの、ここで映し出されるのは、美しい、というよりも荒涼とした自然の姿で、人はおろか、動物すらもほとんど出てきません。そのような自然の迷宮の中に巻き込まれ、出ようにも出られなくなる、という内容は、タルコフスキーの「ストーカー」をちょっと思い出させますが、ここでの自然は意思をもった有機体、というよりも、あくまでも人間に対して無関心な存在として描かれ、それだけに全体の不条理感が増しています。この自然のなかを主人公の2人はえんえんと歩き続け、次第に現実と非現実の境界があいまいになっていきます。
ストーリー的には短編でも成り立ちそうですが、ワンシーンが異様と思えるくらい長く、2時間近い作品になっており、やはり夜中の鑑賞には耐えられず(所々寝てしまった・・でも目が覚めても前と同じシーンだったりする)、2日にわけて見ました。脚本はガス・ヴァン・サントと主演のマット・デイモン、ケイシー・アフレックの3人が共同執筆しています。監督とマット君は「グッド・ウィル・ハンティング」ですでに組んで作品を作っていますが、一般受けもよかった「グッド〜」の地点に安住することなく、さらに新しいことに取り組もうとしているのがいいですね。そして、やはりこの実験的な作品がなければ、「エレファント」は存在しなかったと思います。
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by poyance | 2005-04-19 22:23 | 映画
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