監督:ガス・ヴァン・サント
公開年、制作国:2011年、アメリカ TOHOシネマズなんばにて鑑賞。待望のGVS新作で昨年のカンヌ映画祭出品作、さらに事前に見ていた美しいスチール写真の数々などから、期待に胸ふくらませて映画館に足を運んだのは、新年早々1月3日のことだったが、今でもその余韻を覚えるほど素敵な映画だった。 絵に描いたように美しい孤独な少年と病気の少女との初恋という非常に使い古されたテーマが扱われていて、GVSにしては内容がロマンティックすぎるだろうかと思ったが、やはりこの監督のこと、単なる甘ったるい雰囲気では終わらず、切なくも爽やかな映画に仕立ててある。 二人で自転車やボートに乗ったりなど、ふつうの恋愛ものにつきもののラブラブ場面もいっぱいなのに、ありきたりなものに陥らないのは、監督らしい力の抜き方(手抜きではない)があるからで、その一つが加瀬亮演じるヒロシの存在である。彼がいることで、画面にストレンジな空気が漂い、物語にも奥行きが生まれていると思う。ラストシーンも悲しいはずなのに、観賞後はとても穏やかな気持ちになれる。年の初めに観てよかったなと思わせる映画だった。家人にとってはすでに2012年度のベスト映画候補となっているらしい。 カメラワークもいつもどおり大変美しく、冒頭の映像と流れてくるビートルズの曲だけで、この映画を観る幸せをじゅうぶんに感じた。編集が少々細切れかなと思う箇所もあったけれど、うるさいほどではなかった。ダニー・エルフマンの音楽も、使用された他の楽曲とマッチしてしみじみとしていて、サントラが欲しいなあと思ってしまうくらいだった。 そして何といっても主演の二人が非常にすばらしい。ミア・ワシコウスカは『アリス』のときより数段魅力的で、ジーン・セバーグのようなショートカットもお似合いだ。そしてヘンリー・ホッパーの繊細で美しいこと! たぶん監督はヘンリー君が前々から撮りたくてたまらなかったんじゃないかと勘ぐってしまうくらい、彼のショットはどれもため息ものだった。個人的にはお父さん(デニス)みたいな路線には進まないでほしいです(笑。加瀬亮君はGVS作品にふさわしいルックスの持ち主だと思っていたが、主演の二人の存在感がすごすぎて、微妙に浮いているだろうか・・ でも最後におめかしして出てきたときは微笑ましくてよかった。 主演二人の服装もキュートで楽しい。ミアの着こなすヴィンテージ風ファッションが特に可愛らしく、自分が若かったらお手本にしたいくらい・・
by poyance
| 2012-01-17 17:24
| 映画
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