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永遠の語らい(マノエル・ド・オリヴェイラ、2003年、ポルトガル/フランス/イタリア)
b0062149_20413962.jpgWOWOWから録画したものを鑑賞。遊覧船で都市を点々としながら、その都市の遺跡を訪ねるポルトガル人の母娘。美しい親子にさまざまな人々がさまざまな言語で語りかける。歴史、宗教、文明といった事柄が話題にされる根底には、言語によるコミュニケーションの問題が常に存在している。とはいうものの、映画のなかではほとんど何も起こることはなく、ゆったりした時間が流れていく・・

実はあまりにもまったりしているので、例のごとく3倍速で観ていたら、最後の急展開があまりにも衝撃的で再度ちゃんと観直したのだった。海に浮かぶ船はさまざまな歴史(時間)の間を移動するタイムマシンのような存在で、三人の婦人たちと船長が、それぞれの国の言葉で話しているのに相手にも通じているという、食堂のテーブルは一種のユートピアに見える。しかしながらそれはやはり海の上でたゆたうはかないものであり、厳しい現実が唐突に襲ったところで映画は終わる。ブニュエルの「欲望のあいまいな対象」を思い出させるラストは、それまでの流れが流れだっただけに、ショックはより大きかった。95歳の作だそうだが、「夜顔」に負けず劣らずこちらも前衛作品ともいえる不思議な味わいである。

ドヌーヴが出ていたのはこちらの作品だった。彼女とイレーネ・パパス、ステファニア・サンドレッリという3人の熟女を前に、船長役のジョン・マルコヴィッチのフランス語が妙にエレガントに響く。
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by poyance | 2009-05-22 21:03 | 映画
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