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グラン・トリノ(クリント・イーストウッド、2008年、アメリカ)
b0062149_2045208.jpgTOHOシネマズ西宮OSにて鑑賞。近年次々と新作をリリースしているイーストウッドだが、そのどれもが一定のクオリティを保っているのがすばらしい。この作品には、戦争、人種差別、銃、老い、などさまざまな問題が凝縮されているのだが、それが非常にさらりと、ユーモアさえ漂わせてまとめられている。

これまでの作品とは違うのは、セリフが非常に多いということで、そのほとんどを監督自身が演ずるウォルトが話している。セリフは時として説明的な内容も含んでいるのだが、妻を亡くして独り言が多くなり、かつ汚い言葉で言いたい放題の性格としてウォルトを設定したことで不自然ではなくなった。イタリア系の床屋(「ゾディアック」の容疑者!)という同じくらい口の悪い話し相手や、老犬というもの言わぬ話し相手の存在も効いている。

事前にいくらか情報が耳に入ってしまったので、結末は予想できていたが、ここもかなりあっさりしていたので、観賞後は爽やかな気分にすらなるのがクリント風というべきだろうか。冒頭と最後に葬式のシーンを持って来た構成がよく、いいかげんな服装の実の孫たちと民族衣装でおそらく最高の正装をしたタオとスー(二人とも素人だそうだが、好演)が対照的である。

最近の作品のなかでもこれはかなり上位に入る出来だと思うが、編集は結構大雑把ではないだろうか? シーンの終わり方の処理などが少々やっつけ仕事に見えるときがある。反対に音楽がすばらしく、その担当は監督の息子である。スーのボーイフレンド役でも別の息子が出演しているが、こちらはヘタレ役でオヤジに怒られていた。
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by poyance | 2009-05-13 20:43 | 映画
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