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受取人不明(キム・ギドク、2001年、韓国)
b0062149_20562270.jpgスカパー(シネフィル・イマジカ)から録画したものを鑑賞。韓米ハーフのチャングク(ヤン・ドングン)はアメリカへ帰って音沙汰のない黒人米兵の父親へ手紙を出し続ける母親をうとましく思っている。唯一の友人のジフム(キム・ヨンミン)は気が弱く、アメリカかぶれの二人組にいつもカツアゲされている。ジフムがひそかに思っているウノク(パン・ミンジョン)は幼い頃兄から受けた傷で片目が見えないのがコンプレックスで、米軍病院で手術を受けたいと思っているが、そんな彼女に駐在米兵のジェイムズ(ミッチ・マーラム)が近づく・・

どこか気になるキム・ギドク監督の初期作品がスカパーで放送されたので、録画して観ました。最近のビビッドな映像と違って、曇り空のような薄暗い色調で、そこに若者3人の暗い青春潭が展開されます。表向きは駐留アメリカ軍の功罪を訴える内容に見えますが、結局は他人に対する劣等感や恨みつらみといった人間の根源的な重苦しい部分が描かれているのであり、それが次第に頭をもたげて最後に噴出する、というところは阿部和重の小説を思い出させます。そういったコンプレックスやルサンチマンにとらわれていない唯一の人物がチャングクの母親ですが、その彼女が村八分の存在であり、息子にすら怒りをぶつけられているというのが悲しい。

そんなふうに暗い映画なのに、この作品はなぜか笑える部分があり、そのあたりは今まで観たキム・ギドク作品に通ずるものがありました。過剰な演出によるものが多いんですが、それは狙ってやっているのか、天然なのか。この監督の不思議な一面です。

チャングク役のヤン・ドングンはハーフに見えない(顔と首の色が違う、などメイクの手抜きなどもあったり)のが難ですが、憎しみを全身から滲ませているところは凄みがあります。ウノク役のパン・ミンジョンはウノクの性格も含め強烈な存在感があって印象に残りました。

ところで、この映画ではワンちゃんたちが人間の思うように利用されていて、それを見ているのがツライです・・
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by poyance | 2009-03-17 20:54 | 映画
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