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21グラム(アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ、2003年、アメリカ)
b0062149_22503068.jpgやるせない。見る前から重たいテーマの映画だということはわかっていたけれど、やっぱりそう感じてしまいます。登場人物3人は、みんな「好きでそうなったわけじゃないのに・・」という運命を背負ってそれぞれに痛切な思いを抱え、そして彼らの関わりあいはさらに暗い結末へと向かって行きます。かといってドラマチックな作りではなく、全体のトーンは抑制されているので、見終わった後は悲しくて号泣、というよりもどーんと疲れるという感じです。ナオミ・ワッツだけはかろうじて救われているように見えますが、彼女が宿す子供はいったい誰の子供なのかしら。この映画は時間の経過がよくわからないので、そこは謎です。
そうなんです。この映画はパッチワークのようにいろいろな場面がつぎはぎされていて、特に前半はそれが細かくって何の話だかサッパリわかりません。私は雑誌の映画評なんかで話の筋を多少知っていたから推測できたものの、全く情報がなかったら相当混乱する作りじゃないのかなー。この監督の作品を見たのはこれが初めてなんですが、そういう構成はこの人の特色らしく前作もそんな感じだそうです。でもさ〜こんなに重くて深みのあるテーマだったら、もっとシンプルでストレートな編集にすればいいのに。そんなとこに変にこだわらなくても・・と思うんですが、それは好き嫌いの問題なんでしょうか。それぞれの場面でフィルムを変えたりするのは面白いと思ったし、音楽も控えめだけどいい感じだったのに・・ 前作「アモーレス・ペロス」を見たらまた見方が違ってくるかもしれない。今とても気になっているガエル君が出ているし、今度見てみよう。
映画の作りにはちょっと抵抗を感じましたが、俳優さんたちはもう力演!!です。中心となる3人(ショーン・ペン、ナオミ・ワッツ、ベニチオ・デル・トロ)はどの人も素晴らしかった。ナオミさんは地味だけど、家族を失う前後の演じ分けがすごいです(「マルホランド・ドライブ」でも2役の演じ分けをしてましたよね)。それからようやくブラピとダブらなくなったトロ様(ファンの方スミマセン・・でも好きな俳優さんです!)ですが、最後のほうで神も信じられなくなり、希望もなくただ肉体労働で暮らすその姿は、個人的に一番ハマリ役だなーと思いました。あとは愛するシャルロット・ゲンズブールがショーン・ペンの奥さん役で出てます。他の人がやったらたぶんイヤな役なんだろうけど、シャルロットがやると切ない・・相変わらず美しいお姿で出ておられます。
そしてショーン・ペンは「ミスティック・リバー」を見たとき、そらオスカーを取るわなと思いました(ビル・マーレイにも取ってもらいたかったけど不運だった・・)が、今回も熱演でした。家人は彼がマドンナの元亭主っていうのを知らなかったんです! 私はその頃のやんちゃっぷりのほうが記憶に残ってるんですけど・・今や実力派ですよね。
あとナオミさんが元旦那の写真をはさんでいた本がサム・シェパードの本だったのは、監督の趣味なのかな。サム・シェパードファンなので心に残りました。
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by poyance | 2004-11-17 19:53 | 映画
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