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アーティスト The Artist
監督:ミシェル・アザナヴィシウス
公開年、制作国:2011年、フランス

大阪ステーションシティシネマにて鑑賞。『ドライヴ』を観た後、本当はお花見でもと思っていたら、雨が激しくなってきたので急遽こちらを鑑賞することになった。実を言うと家人は、この作品にかなり懐疑的で、私もサイレントで100分もたせることができるのだろうかと、少々不安だったのだが、実際は非常によくできた内容の映画で緩急をつけて観客を退屈させないようになっている。おそらく過去のサイレント映画をかなり研究して、それを随所に引用しているのだと思われるが、厳密に言うと完全なサイレントではない、という点がミソだろうか。物語の内容は単純だが、『ヒューゴ』と同じく映画愛にあふれた作品で、映画を観る幸福感をじゅうぶんに味わえる。終わらせ方も好きだ。でもこういう作品を作ってしまうと、次の作品が難しいだろうなあと思う。

主演男優賞を総なめのジャン・デュジャルダンと、表情の豊かなベレニス・ペジョのサイレント映画俳優っぷりももちろん素晴らしいのだが、運転手役のジェームズ・クロムウェルとプロデューサー役のジョン・グッドマンの存在が嬉しい。前者はうまく力を抜き、後者は要所でリキを入れて、作品のアクセントとなっている。それから一瞬ですが、なぜかマルコム・マクダウェルも出ている。もちろん、犬のアギー君の可愛らしさは言うまでもない。芸達者なんだけど、吠え声が聞こえないからか、ぜんぜんあざとく感じないんですよね〜 彼を含めキャスティングが秀逸な映画でした。




# by poyance | 2012-04-15 18:52 | 映画 | Trackback | Comments(0)
ドライヴ Drive
監督:ニコラス・ウィンディング・レフン
公開年、制作国:2011年、アメリカ

シネマート心斎橋にて鑑賞。昨年のカンヌで監督賞を受賞したデンマーク出身の監督による作品。アメリカ制作で、もちろんアメリカが舞台なのだが、最近のアメリカ映画とはちょっと違う感覚を覚える。どことなく、ヨーロッパ映画、それも80年代あたりのフランス映画の雰囲気を感じるのだ。映像の色合い、登場人物の出で立ち、音楽の使い方、物語、そして極めつけはタイトルバックのピンクのフォントなどが、レトロなイメージを漂わせている。しかし、それは決して悪い作用を生んでいるのではなく、クラシックな「気品」をまとわせているのであり、かなり激しい暴力シーンを含んでいても、全体に落ち着いた静かな印象を与えている。ストリップ劇場の楽屋、そしてエレベーターでの暴力シーンの表現が特に素晴らしかった。

ライアン・ゴズリングは『ラース』のイメージが強いが、ここでもナイーヴさと暴力性を併せ持った寡黙な青年を好演している。無表情な主人公が恋をして表情がしだいに柔らかくなっていく過程の表現がうまい。相手役のキャリー・マリガンも生活にくたびれた空気の出しかたが秀逸で、『十七歳』のときより好感が持てた。家人はゴズリングが相当気に入ったようで、他の作品も観てみたいとのこと。次は何がよいだろう?
# by poyance | 2012-04-15 18:11 | 映画 | Trackback | Comments(2)
きつねと猟犬 The Fox And The Hound
監督:アート・スティーヴンス、テッド・バーマン、リチャード・リッチ
公開年、制作国:1981年、アメリカ

WOWOWで録画したものを鑑賞。最近のディズニーのアニメには全く興味がないが、昔のものは多少気になるし、きつねが主人公ということで鑑賞してみたら、これがなかなか掘り出し物だった。子どもの頃仲良しだった犬ときつねが、大人になって追う者と追われる者になる、という構図は人種とか宗教とかの問題を想起させるわけで、子ども向けにしてはクマの場面など結構暴力的なところもあり、大人が観ても見応えのある内容である。結末のつけ方など、宮崎駿みたいじゃないかと思ってしまった。きつねのしなやかな体の動きの表現などは、さすがディズニーだけあって美しく、泣かせどころも要所にありとても楽しめた。子ぎつね時代のトッドは、案の定カブ(家の長毛猫)を思い出させて、見ているだけで涙が出てくる・・ 犬のほうは子犬のときでもあんまり可愛くないんですが(笑。

これは吹替版で観たのだが、オリジナルではミッキー・ルーニー、カート・ラッセルなど豪華な面子が声優をつとめている。トッドの子ども時代はコリー・フェルドマンが担当していて、ちょっと懐かしい。アニメーターとしてティム・バートンも参加しているそうで、色々発見のある作品だった。
# by poyance | 2012-04-15 17:48 | 映画 | Trackback | Comments(0)
ヒューゴの不思議な発明 Hugo
TOHOシネマズなんばにて3D吹替版を鑑賞。1930年代のパリが舞台くらいしか事前情報がないまま観たので、こんなに映画愛にあふれた作品とは知らなかった。3Dや最新技術を駆使しつつも、ジョルジュ・メリエスの作品をはじめ、当時のサイレント映画を随所にちりばめながら、映画の根本的な魅力に立ち返ろうとする姿勢は、アカデミー賞でオスカーを争った『アーティスト』と同じであろう。物語はフィクションだが、メリエスの経歴にはかなり沿わせてあるようで、実際に彼もモンパルナス駅でおもちゃ屋をしていたそうだ。きらびやかなパリの街や駅、映画撮影用のセットの表現も豪奢で、モダンなおとぎ話を観ている気分にさせられる。本来ならば主人公の名前は「ユゴー」なのだが、彼だけなぜか英語風に「ヒューゴ」となっているのが疑問。「ユゴー」って発音しづらいのかな。

主人公は子供だが、子役よりも今回は、やはりメリエス役のベン・キングズレーに目が行ってしまう。彼のエキゾティックなルックスは幅広い役柄に使われてますね。実物のメリエスにも雰囲気が似てました。『シャッターアイランド』のときにも出ていたエミリー・モーティマーがここでもいい感じに使われている。ちょっと驚いたのはサーシャ・バロン・コーエンが出ていたこと。普通に役者もやるんだ〜(笑。 彼の共演している犬のマキシミリアン君は、犬版アカデミー賞にノミネートされず監督が抗議してましたが、確かに彼もいい演技をしてました。

春休みの娯楽映画としては申し分ないんだけど、やっぱり「なぜこれをスコセッシが?」という疑問は残る・・

# by poyance | 2012-03-25 16:26 | 映画 | Trackback | Comments(0)
メランコリア Melancholia
監督:ラース・フォン・トリアー
公開年、製作国:2011年、デンマーク/スウェーデン/フランス/ドイツ

『ドラゴン・タトゥーの女』を観た同じ日に、大阪ステーションシティシネマにてこちらも鑑賞・・のはずだった。カンヌで監督が問題発言をして物議を醸したり、おまけに主演女優賞をキルスティン・ダンストが受賞したり、話題に事欠かなかったこの作品のほうが、その日の本命映画だったのだが、途中で気分が悪くなり会場から出るはめになった。最初のえんえんと続くスローモーション映像でワクワク感が高まっていたのに、披露宴のシーンに変わると画面がえらくブレブレで酔ってしまったのだ・・ キルスティン・ダンストの冒頭のこわいくらいの悲壮な顔つきから、花嫁姿でリムジンに乗ってる愛らしい表情のギャップに驚かされ、これからどうなるの〜と思っていた矢先に・・ 1時間近く外で休んで、ようやく会場に戻ったものの、物語がどうなったかほとんどわからず、映像を見るとやはり酔いそうなので、ほとんど目を閉じて音を聴いてるだけだった。横でちゃんと全編を観た家人も「ようわからんかった。映像も期待したほどではなかった」とのことだ(笑。まあこの監督らしく、救いのない映画だった、ということだけはわかりました・・

家人によればキルスティンよりシャルロットのほうがよかったらしい。私も切れ切れに観た映像から判断しても、シャルロットは印象深かった。彼女の「ジョン」の発音が今でも耳に残る。ああ、でもキーファー・サザーランドやシャーロット・ランプリング、ウド・キアーとか非常に気になるキャストだったのに・・ ディスク化されたらTVの小さい画面で見直そう・・
# by poyance | 2012-03-21 20:34 | 映画 | Trackback | Comments(0)
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